編集便り

パン菓新聞社記者がちょっといい話をお届けします

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ホーフベッカライ エーデッガー・タックス(東京都・千代田区)

注目の店舗

ハプスブルク家御用達の
名門ベーカリーが世界初上陸


【外観】ホーフベッカライ エーデッガー・タックス

1569年創業のオーストリアの名門ベーカリーが
2015年9月5日、東京・神田の商業施設
「マーチエキュート神田万世橋」にオープン、
本格営業を開始した。



※現店舗での営業は7月15日(水)で終了
 今後、ノイエスと統合して新規開業の予定



ウィーンのパン・菓子の文化を発信

明治45年完成の赤レンガ造りの万世橋高架橋を再現した
商業施設にふさわしい、伝統あるベーカリーのオープンである。
古くから文化が根付いている神田という、
文化発信の拠点として最適なロケーションでもある。


オープンに際して、同店の9代目となる
オーナーシェフロベルト・エーデッガー氏は
10代目となる子息のマチアスさんと共に来日。
古都グラーツに位置し、ハプスブルク家にも愛された老舗が
世界初上陸となった理由について
「欧州以外の文化圏にウィーンのパン・菓子、
また文化そのものを広めたいと考え、
欧州文化に親しみが強い日本を選んだ。
良いパートナーに出会い、感謝している」
と語った。

また、同店に伝わる120年前のクグロフ型を
オーナーシェフである野澤氏に贈呈している。


1エーデッガー氏
▲ロベルト・エーデッガー氏(写真左)は21歳で
マイスターを取得。右は息子のマチアスさん



ノイエスにてオーストリア食文化の普及に努めてきた野澤氏は
出店の経緯について
「エーデッガー氏と欧州で知り合い、
3年前に百貨店の展示会で同店のパンを出品したことが
きっかけで、職人としての感性が近いことから意気投合し、
いずれ日本に出店させたいと考えていた。
赤レンガの重厚感あふれるマーチエキュートの
佇まいが気に入り、今回の出店となった」

と話す。

今後は2号店なども展開も視野に入れていくとのこと。


2野澤氏
▲エーデッガー・タックス本店に伝わる120年前の
クグロフ型を贈呈されたノイエスの野澤孝彦氏




作れる職人も少ない『ハンドカイザー』

約7坪の店で扱うパンや菓子は合計約30種。
ノイエスの厨房で、門外不出のレシピを伝授された
野澤氏が製造している。
スペシャリティは手成形の『ハンドカイザー』で、
機械化が進んでいるオーストリアでは
作れる職人の数は少ないという。

「手成形すると生地の目が緻密になるため食感がもっちりし、
また水分が抜けにくいためおいしさが長持ちし、旨味も強くなる」

と野澤氏は語る。



5ハンドカイザー
▲本国では丸めてスタンプを押すだけの成形も多い
カイザーだが、同店は手成形の『ハンドカイザー』(200円)


3キプフェル
▲クロワッサンの原形となった『キプフェル』(250円)


6オープンサンド①※イメージ
▲朝食やランチにも最適なオープンサンド
日本限定メニュー




昔ながらのベーカリーは希少


オーストリアのベーカリーでも、現状は大半が機械化されており、
規模も大きくチェーン展開している店が多い。
そのような中でエーデッガー・タックスは完全にスクラッチ製造。
グラーツでは最古のベーカリーで、
1888年にはオーストリア-ハンガリー帝国王家御用達を授与しており、
レシピの大半は当時のままだという。


本店のパンについて
「約450年間の歴史で培ってきたレシピの数は約1,000種あり、
その中から20種程度を選んで製造している」
とエーデッガー氏。

すべてが伝統製法に則って作業する職人は8名。
ハンドカイザーは4人の職人で一日400~500個製造、販売する。
(2015年10月15日号掲載)



【ショップ情報】

※同住所での営業は7月15日(水)で終了
 今後、ノイエスと統合して新規開業の予定


住所:東京都千代田区
神田須田町1-25-4
マーチエキュート神田万世橋S3区画
TEL:03-5296-5777
営業時間:8時半~21時(月~金)
11時~21時(土)
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TOMTOM(トムトム)BAKERY 吾妻橋店(東京都墨田区)

注目の店舗

当たり前に食べられるおいしさを
追求し続ける


外観

昭和46年、東京の下町・東向島に
パーラーを開業した
TOMTOMベーカリーさん。
現在はレストラン4店舗、バール1店舗、
ベーカリー2店舗を展開しています。
ベーカリー人気の高まりを受けて
10年前パン専門の販売店として
オープンした吾妻橋店を訪ねました。



ベーカリーを担当するのは
創業者次男の関口義哉さん。
「ベーカリーを出店するので
 パン職人の修業をしてくれ」

というお父様の願いから
世田谷区のたちばなに入社。

ここの職人さん達に出会ったことで、
仕事に立ち向かう心構えや覚悟などを
教えて貰えたことが
今の自分があると思える


と義哉さん。

パン作りとは、

「何気ないパンであっても何だか
 毎日買いに来てしまう」

ものでなければならないそう。

いわゆる行列ができるような
人気のパンを追うのではなく、
当たり前においしく食べられるパン
お客様に提供し続けることが
使命との決意を持っています。


進化させる味を
つくるために常に挑戦


お客に買ってもらえるために、
同じパンも常に進化すべき


と考える義哉さん。
新しい小麦粉を紹介されたら
必ず使ってみる。それでよりおいしく
なれば、すぐ切り替えるという
柔軟性に富んだパン作りを
心がけています。

味噌パン
▲塩パン生地の表面に味噌を塗った
『味噌パン』(173 円)。
バターをたっぷり使ったリッチな味で
同店の人気No.1商品です



“昨日のパンより今日の方がおいしい”
お客様に感じてもらえることが、
毎日買いに来てもらえる
パン作りの基本。そのために
石窯を導入したり、すべてのパンに
ルヴァン種を入れるなど、
よりおいしいパンを作るための
努力は惜しまず、楽しむ姿勢を
大事にしているそうです。


ゴマパン
▲同社のイタリアンレストランで
提供している『ゴマパン』(346 円)。
オリーブオイルと相性が良いように設計。
バゲットの成形だが、食パンに近い
製法を用いてソフトな内相が特徴




アボガドサンドイッチ
▲12cm四方のクロワッサン生地を
二つ折りにしてサンドイッチ用に焼いた
パンに、アボガトとサーモンを挟んだ
『アボガドとサーモンサンド』(378 円)。
何気なく合せた具材とクロワッサン生地の
相性がぴったりとした逸品です

 

1日約450人が来店

吾妻橋店は浅草まで
徒歩20分という立地で、
近くには区役所、アサヒビールなど
オフィス街としても発展しているため、
顧客は地元住民とビジネスマンやOLで
半々という恵まれた環境。来店客は1日約450人。

最近の大きな変化のひとつが、
近くのホテルに宿泊する外国人観光客が
急増していること。彼らが朝、併設のカフェで
キッシュやクロックムッシュをコーヒーとともに
食べて観光に出かける姿が、
年々多くなっているそう。
こうした時代の変化も受け止め、

外国人のニーズに応じた新商品を
開発するタイミングかもしれない


と話します。
(2016年1月1日輪寺増刊号掲載)



【ショップ情報】
住所:東京都墨田区吾妻橋1-23-30
(銀座線浅草駅徒歩5分、
 都営地下鉄本所吾妻橋駅徒歩3分)
TEL:03-5819-4780
営業時間:7 時~20 時 年中無休
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