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編集便り

パン菓新聞社記者がちょっといい話をお届けします

ミサキベーカリー(東京都・足立区)

街のパン屋さん

ミサキ外観

具材や調味料まで全て手作り

東京の下町、北千住駅から日光街道を越えた
商店街に佇む同店は、
ご主人が55年前に裸一貫で店を起こし
家族と共に少しずつ店を拡大して
現在の3階建てビルを作り上げました。



「好きな仕事に就けて本当に幸せだ」

とご主人は話します。


ミサキ店内

人気のパンは、一日100個は売れるという
『コロッケパン』(160円)。

具材からすべて手作りで、
カツやサラダなど調理パンの惣菜、
マヨネーズやケチャップまで
こだわりの自家製です。

コロッケパンたち
▲自家製の揚げ立てコロッケを挟んだ
『コロッケパン』(160円)
一日100個売れる看板商品。
良心的な価格だが
「消費増税を機に価格を上げた」と功さん



「味に違いが出るのがこの調理パンなので、
 差別化のために力を入れてきた」
とご主人。

新鮮なパンを並べるために
2時間毎にコロッケを揚げ
焼き立てのパンと組み合わせています。

ミサキ調理パン
▲売れ筋は工夫を凝らした調理パン。
「作り立てを提供したい」と、少量を製作。
無くなる頃合をみてすぐに補充



「パン作りは本当に楽しい」
とご主人は笑います。

昭和40年代、フランスパンが流行り出すと
店でも早速取り入れました。
レシピや情報は手に入らなかったから
見よう見まねで作り上げたそうです。


デニッシュも同様。
バターを手で叩いて伸ばし、
なんとか折り込み生地を作り
長方形に大きくカット.
砂糖やアーモンドスライスを振り掛け、
その名もなんと『ゾーリパン』として発売し、
好評だったとか。

「何が楽しいってパンには創意工夫が生きる。
 形は四角にも丸にも自在に作れるし、
 具材も自由。ある時、おでんに入れる
 練り物なら何でもパンに合うんじゃないか

 いろいろ試してみた。
 ハンペンをフライにしたり、
 チクワを蒲焼にしたり……」


と、茶目っ気たっぷりに笑います。


ミサキあんパン、展開
▲特注のあんこをたっぷり包餡した
『特製あんパン』(160円)
看板商品のひとつ。
薄く均一な皮生地で技術力の高さがわかる






【ショップ情報】
東京都足立区千住寿町20-4
TEL:03-3888-3757
定休:日曜・祝日

パンやのくっくう(神奈川県・藤沢市)

街のパン屋さん

外観

脱サラでパン屋を起こす

パンやのくっくうは、神奈川県藤沢市の
小田急線六会日大前駅から
国道476号まで伸びる商店街にあります。
一家総出で店舗を切り盛りしており、
ご主人は
「店ができた35年前は畑ばかりだった」
と振り返ります。
“くっくう”とは、英語で鳩の鳴き声の意味で、
昔はシンボルとして
鳩時計を置いていたそうです。


店内

創業は昭和54年。
大手衣料専門店に勤めていた店主は
当時、脱サラブームだったこともあり
「何か店を始めたい」
起業を考えたそうです。


くるみあんぱん
▲アーモンドクリームとくるみ入りの
こしあんをマーブル状にした
フィリングを包餡している
『くるみのあんぱん』(140円税込)
人気商品。
大量買いするお客もいます



じゃがいもパン
▲ゆでたジャガイモを
丸ごと食パン生地で包んだ
『ジャガイモパン』(129円税込)
ジャガイモの上にマヨネーズ、
ガーリックオイルをかけ、生地にバター、
青海苔をのせて焼成



これまで、経営には浮き沈みもありました。

「店の前に建つ大手スーパーが
 インストアベーカリーを出店、
 また別のベーカリーが近くに何店か開業して
 苦い思いをしたこともあった」

とご主人。

「隣にあった小さな食品スーパーは、
 大手スーパーの進出で退店してしまった。
 けれどもパンは加工品。
 焼き立てのおいしさはオーブンフレッシュ店
 ならではのよさであるし、
 工夫次第で付加価値のある製品が作れる」



現在、約100種のパンを
ラインナップしており、
お客様を増やすためには
気持ちのよい挨拶、店を清潔に保つといった
地道な心掛けをしているそうです。



【ショップ情報】
住所:神奈川県藤沢市亀井野2丁目3-3
TEL:0466-82-6485
定休日:水・休
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